米司法省はバイナンスをマネーロンダリング規制違反の疑いで調査している (C)Reuters

[ロンドン発(ロイター)]暗号資産(仮想通貨)交換業最大手のバイナンスが、アメリカの対イラン制裁が再開された2018年以降もイランと80億ドル相当の取引を行ってきたことがわかった。ブロックチェーンデータ分析大手の米チェーンアナリシス社によると、80億ドルのうち78億ドルは、バイナンスとイラン最大の暗号資産交換業ノビテックスの間で取引されていた。

 バイナンスを経由したイラン資金の4分の3は、匿名性の高いトロンと呼ばれる暗号資産で、ユーザーに身元を隠して使う選択肢を用意している。ノビテックスはウェブサイトで、「制裁のせいで資産を危険に晒すことがないよう」匿名取引をするために、トロンの利用を奨励していた。

 イランの資金はトロンの他に、ビットコイン、イーサ、テザー、XRP、あるいは小規模なライトコインといった仮想通貨を使って取引されている。

 バイナンスがイランの仮想通貨を取引し続けていること、そしてそれがどのくらいの額に上るのかということは、これまで明らかにされてこなかった。

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