韓国では育児休業給付金が手厚い(C)stock.adobe.com/beeboys

 

2021年の韓国の出生率が過去最低を更新

 韓国の合計特殊出生率(以下、出生率)の低下が止まらない。韓国の統計庁が2022年8月24日に発表した「2021 年の出生統計」によると、韓国の2021年の出生率は0.81で、2020年の0.84を下回り、過去最低を更新した。韓国の出生率はOECD(経済協力開発機構)加盟38カ国の平均1.59(2020年)を大きく下回り、OECD加盟国の中で最も低く、1を下回るのは韓国が唯一である。

<韓国における合計特殊出生率>(筆者作成、以下同)

(出所)統計庁「人口動向調査」、「2021年出生統計(確定)」より筆者作成、最終利用日2022年12月4日
 

<OECD加盟国の合計特殊出生率 >

(注)韓国、フランス、スイス、スウェーデンは2021年、他の国とOECD平均は2020年、(出所)OECD Dataより筆者作成、最終利用日2022年12月4日
 

 韓国で2021年に生まれた子どもの数は26万562人と前年比1万1775人減少し、2年連続で30万人を下回った。2020年の大学の入学定員が約47.3万人であることを考えると(4年制大学:約31.0万人、短大:約16.3万人)、生まれた子どもの数がいかに少ないかが分かる。このままだと今後多くの大学が廃校に追い込まれる可能性が高い(韓国の2021年の大学進学率は73.7%に至る)。

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