上海ギガファクトリーで行われたテスラ「モデル3」の発売記念セレモニーでスピーチするチュー氏[2019年12月30日](C)Reuters

[ロイター]テスラの中国事業責任者トム・チュー(朱暁彤)氏が、米国の組立工場と北米および欧州の販売事業を直接監督する立場に昇格した。拡大中国経済圏担当副社長という肩書きは変わっておらず、1月2日時点では他のアジア地域における販売担当の最高幹部としての職責も維持されている。

   テスラはサイバートラックと新型モデル3の発売を控えている。また、新たに安価なEV(電気自動車)を開発中とも伝えられる。チュー氏は、そうした中でイーロン・マスクCEOに次ぐ最高幹部の地位に就き、すべての主要市場への商品供給と主要生産拠点の管理の直接的な指揮をとる。

   テスラ取締役のジェームズ・マードック氏は昨年11月、同社がマスク氏の後継者候補を決定したと述べ話題を呼んだ。今回の人事は車両設計と開発といういずれもマスク氏が深く関わってきた分野を生産販売分野から分離する一方で、グローバルな生産販売体制の管理という差し迫った課題では、チュー氏がマスク氏の代理人となることを意味している。テスラはロイターからのコメント要請に応じていないが、ロイターはテスラが社内向けに発表した組織図について、匿名を条件に取材に応じた同社の2人に確認した。

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