海外メディアは日本の「原発回帰」「防衛力強化」をどう見ているか

Foresight World Watcher's 4Tips

執筆者:フォーサイト編集部2023年1月13日
エコノミスト紙は日本の原発シフトに懐疑的(C)patrimonio designs/stock.adobe.com
 

 今週もお疲れ様でした。今週は「変化」に注目し、日本の原発回帰と防衛力強化、米国の対中戦略における外交重視へのシフト、さらに欧米中心の国際秩序を根底から問うグローバル・サウスの台頭について論じた海外メディアを紹介します。フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事4本、皆様もよろしければご一緒に。

Japan pivots back to nuclear power【Economist/1月12日付】

 英「エコノミスト」紙は1月12日付の「原子力に軸足を戻す日本」で、原子力エネルギー政策が大きく変わろうとしていることを紹介している。

「富裕国クラブであるOECDの加盟国36カ国のうち、日本よりエネルギー自給率が低いのは、内陸にある小さなルクセンブルグだけだ。岸田[文雄]内閣は、[ロシア・ウクライナ戦争によるエネルギー危機という]今回の衝撃を、主に原子力発電の復活を正当化するために利用している。[中略]政府は原子炉の寿命を40年から60年へと延長し、新たな原子炉を建設する計画を発表している」

 経済専門で保守色が強いとされるエコノミストだけに、岸田政権の原発シフトを肯定的に捉えるのかと思ったら、この記事はむしろ懐疑的とさえ感じられるスタンスで書かれている。

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