米国は水面下で対中制裁の根回しを進めている(C)REUTERS

 

[ワシントン発(ロイター)]米政府高官など4人によると、米国は中国がロシアに軍事支援を行った場合に中国に新たに制裁を科す可能性について、近しい同盟国に打診しているという。この働きかけはまだ予備的な段階だが、米国は範囲を広げた国々、とりわけ主要7カ国(G7)から支持を得るべく調整を行っている。

 米国が具体的にどのような制裁を提案するのか、どのような協議が行われているのかは明らかになっていない。制裁の発動を所管する米国財務省もコメントを控えている。

 米国とその同盟国はここ数週間、中国がロシアへの武器供与を検討していると述べてきたが、中国はこれを否定している。ジョー・バイデン米大統領の側近らは、公に証拠を提示していないが、米国はバイデン大統領と習近平国家主席の会談や、アントニー・ブリンケン国務長官と王毅党中央外事工作委員会弁公室主任の会談でも、中国に対してロシアを支援しないよう警告している。

 この問題に詳しい関係者は、「バイデン政権は中国のロシア支援に対抗して、すでに財務省を含む政府職員や外交官レベルでの非公式な働きかけを行っている」と述べている。関係者によれば、彼らは現在、ウクライナ侵攻後に科された対ロシア制裁に最も協力的だった国々との間で、中国に新たに科す可能性がある制裁の土台作りを行っているという。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。