「欧州の自律」は米国の対中競争力を強めるのか

Foresight World Watcher's 4Tips

執筆者:フォーサイト編集部2023年4月21日
欧州は米中に並ぶ第3のスーパーパワーなのか(C)EPA=時事

 

 今週もお疲れ様でした。今週はフランスの与党議員がマクロン政権の唱える欧州の自律について米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌に寄せた論稿など、中国に対抗するうえで米欧関係に注目した4本をご紹介します。フォーサイト編集部が週末に熟読したい記事、皆様もよろしければご一緒に。

Macron Said Out Loud What Europeans Really Think About China【Benjamin Haddad/Foreign Policy/4月17日付】

 フランスのエマニュエル・マクロン大統領は4月5日から3日間、中国を訪問した。習近平国家主席との会談など訪中そのものにも耳目は集まったが、もうひとつ、帰国する便の機内で応じたインタビューの内容もまた、大きな話題となった。

「特に印象に残ったのは、欧州は米国のリードに盲従することはできず、『自分たちのものではない危機に巻き込まれる』ことを避けるべきだと述べたことだ。この発言は、おそらく台湾を指していると思われ、[中略]大西洋の両岸でともに中国に対抗する戦線を弱体化させているとの批判を生み出した」

 そう解説してくれるのは、米「フォーリン・ポリシー(FP)」誌に「中国についての欧州の考えを率直に語ったマクロン」(4月14日付)を寄せたフランスの国会議員、バンジャマン・ハダドだ。

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