誰がその椅子に座るにせよ、次期事務総長は重い課題に直面する[2023年4月4日、ベルギー・ブリュッセルでNATO外相会議に出席するストルテンベルグ事務総長](C)REUTERS/Johanna Geron

 

[ブリュッセル発(ロイター)]NATO(北大西洋条約機構)の次期事務総長の椅子をめぐるレースが水面下で熱を帯び始めた。

 ノルウェー人の現事務総長、イェンス・ストルテンベルグ氏は今年9月末に9年間の任期を終え、退任の予定だ。加盟国の多くは、7月中旬にリトアニアで開催されるNATO首脳会議の場か、その前の段階で後継者問題が決着することを望んでいる。だが、そうであれば米国や新たに加盟したフィンランド、トルコら加盟31カ国には合意形成を行う時間はさほどない。ストルテンベルグ氏の任期はこれまで3度にわたり延長されてきたが、4度目の任期延長を求める可能性もある。

 誰がその椅子に座るにせよ、次期事務総長はウクライナ支援における加盟国の結束を保ちつつ、NATOとロシアの直接戦争へのエスカレーションを防ぐという2つの課題に直面する。

 イギリスのベン・ウォレス国防相はこの職への意欲を明らかにしているが、一部の加盟国が初の女性事務総長誕生を求めているのを受けて、デンマークのメッテ・フレデリクセン首相も有力な対抗馬として浮上している。

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