世界最大級の家電・IT機器見本市と呼ばれる国際コンシューマ・エレクトロニクス展(IFA:Internationale Funkausstellung)が、9月1日から5日までベルリンで開かれる。

 コロナ禍の影響で2020年はオンラインのみ、2021年は中止となったが、昨年は3年ぶりのリアル開催だった。出展企業数は46カ国から1100社以上で、期間中に16万1000人が訪れた。これは2019年の企業数1939社、訪問者数23万8700人を下回ったもののコロナ禍を考えれば上々であり、今年は昨年以上の数字(出展企業1700社以上、訪問者数18万人以上)が期待されている。

 IFAの歴史は古く、1924年にベルリンで開催された「大ドイツ放送展」が第1回となる。この時は鉱石ラジオや真空管ラジオといったドイツの放送技術が展示された。

 以後も、初のテレビ受像機(1928年)、電子機器を用いた初のテレビ中継放送(1931年)、テープレコーダー(1935年)、カラーテレビの展示上映(1937年)など、“最先端技術”の粋が発表される場だった。第2次世界大戦の影響で1940年から1949年まで中断したが、1950年に復活開催。開催地はデュッセルドルフ、フランクフルト/マイン、シュツットガルトを経て、1971年、名称がIFAに改められたと同時にベルリンに戻ってきた。

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