イギリス首相官邸のあるロンドンのダウニング街10番地(C)REUTERS/Henry Nicholls

[ロンドン発/ロイター]

■総選挙はいつか

 法律によって、総選挙は遅くとも2025年1月28日までに行われることが決まっている。ただし昨年暮れ、リシ・スナク首相は記者団に対して2024年が選挙の年になると話している。今年に入って首相は、選挙の前に取り組むべき山積みのアジェンダを挙げたあと、「今年後半に総選挙を行うというのが現時点の想定だ」とも語っている。

 当初、地方選挙とタイミングを合わせる5月に総選挙の可能性が高いとされていたが、この発言によって、選挙は10月か11月ではないかという観測が流れ始めた。

■選挙日程はどう決まるか

 総選挙の実施を決めるのはスナク首相だ。議会で不信任決議が可決されるのでない限り、総選挙のタイミングを決められるのは政府だけだからだ。首相が総選挙の実施を決めると、議会は解散となる。MPと呼ばれる現職議員たちは下院(庶民院)での議席を失う(上院にあたる貴族院は非公選で終身任期)。

 議会の解散から総選挙までの期間は休日を除く25日間。もしスナクが期限である2025年1月28日(火曜)に選挙を行うのであれば、議会は自動的に12月17日に解散となる。ただし、1935年以降の総選挙はすべて木曜日に行われてきた。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。