2023年8月、イタリア空軍はF-35A戦闘機部隊を小松基地に展開し航空自衛隊と共同訓練を実施した[イタリア空軍のアルベルト・ビアバッティ航空コマンド司令官(左)から記念の盾を受け取る航空自衛隊の鈴木康彦航空総隊司令官=2023年8月8日、石川県小松市](C)時事

 日本政府は2022年12月に「国家安全保障戦略」を9年ぶりに改訂し、その動向を特に注目すべき国として中国、北朝鮮、ロシアを挙げた。ロシアの動向については「中国との間で、戦略的な連携を強化してきている。特に、近年は、我が国周辺での中露両国の艦艇による共同航行や爆撃機による共同飛行等の共同演習・訓練を継続的に実施するなど、軍事面での連携が強化されている」(10頁)と指摘し、日本周辺海空域での中ロの軍事的連携が常態化していることを示唆した。

 また、北朝鮮は2021年1月の労働党大会で発表した「国防5カ年計画」に基づき日本周辺で弾道ミサイル、巡航ミサイル、極超音速兵器の発射実験を繰り返すなど、戦略・戦術両面でのミサイル開発に邁進している。こうしたことからも、日本にとってこれら3カ国が安全保障上の喫緊の脅威であるとの認識は当然といえよう。

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