オバマ米大統領は六月初旬、サウジアラビア、エジプト、ドイツ、フランスの四カ国を歴訪したが、最後のフランスで家族が合流し、短い“パリの休日”を楽しんだ。 五日夜、大統領はエアフォースワンでドイツからパリに到着。宿舎の米大使公邸で待つミシェル夫人、マリアさん、サーシャさんの二人の娘、夫人の母親ロビンソンさんの四人と合流した。ミシェル夫人ら母娘たちは同日、一足先にワシントンからパリ入りし、エッフェル塔に上り、パリ市内を観光していた。 翌六日朝、オバマ大統領夫妻はノルマンディー上陸作戦六十五周年の記念行事出席のため、ヘリコプターで仏北西部のノルマンディーに飛んだ。 海岸を望む米兵墓地で行なわれた式典には、サルコジ仏大統領のほか、英国からチャールズ皇太子とブラウン首相、カナダからハーパー首相ら首脳が参列。オバマ大統領は「当時、連合国はすべてでは一致していなかったが、全体主義を防ぐという目的は共有していた」と述べ、上陸作戦を現在のアフガニスタンなど国際的な懸案に重ね、各国の協調を呼び掛けた。 式典前、米仏首脳会談が行なわれた。仏大統領と臨んだ記者会見で、記者団から「会談以外、二国間の公式行事がない。米大統領にとって欧州の優先順位は低いのか」と質問が飛んだ。「日程が許さなかっただけだ。パリは休暇の場所として最高で、私は現職大統領であることをしばし忘れたい」と米大統領。

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