カマラ・ハリスの挑戦――「100日戦争」に勝機はあるか(上)
2024年8月13日
6月27日の大統領候補によるテレビ討論会に始まり、7月21日のジョー・バイデン大統領による撤退声明に至る約1カ月は、戦後の米国政治史において最も劇的な1カ月であったと言っても過言ではない。7月13日のドナルド・トランプ前大統領暗殺未遂事件を含め、この間に起こったすべての出来事を解説しようとすると、紙幅は到底足りない。しかし、ボトムラインは明らかだ。大統領選挙の様相は1カ月前と一変し、全く違ったゲームとなった。
この間の変化が最も鮮明に現れているのが、民主党内の士気の盛り上がりだ。バイデンの撤退前は絶望感すら漂う状況にあったが、今や雰囲気は一変した。カマラ・ハリス副大統領の選挙対策本部によれば、大統領候補としてのキャンペーンを開始してから最初の1週間で、2億ドルの献金が寄せられ、新たに17万人のボランティアが運動員として登録した。世論調査においても、全国及び接戦州における調査で、トランプ前大統領を追い上げる傾向が見られると、党内は一層活気づいている。
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