金正恩国務委員長が視察した特殊作戦部隊の訓練の様子(『労働新聞』HPより)
 

 10月1日付1面トップは、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、U-20(20歳以下)女子ワールドカップで優勝した自国チームの選手、監督、金日国(キム・イルグク)体育相らと会って成果を称えたことを報じた記事であった。金正恩は、「スポーツは国の進歩と民族の優秀性を育む上で非常に大きな意味を持つ」とし、国際試合での成果は「人民をいっそう団結させ、活気に満ちた闘いの道へと力強く促している」などと述べた。全体として、対外的な国威発揚よりも、対内的な国民統合を重視した発言だと言える。

 金正恩が選手らを迎え入れた朝鮮労働党中央委員会本部庁舎は、2018年3月に文在寅(ムン・ジェイン)韓国大統領の特使団を受け入れた際に初めて公開された。その後も各国からの賓客を招き入れるなど、たびたび北朝鮮メディアに露出している場所であるが、国内の人々を招くのは、党の会議開催時を除き、昨年12月にICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射訓練に参加したミサイル総局の軍人を招くなどに限られてきた。

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