ドナルド・トランプの「ポピュリストはやがて軍を殺す」

Foresight World Watcher's 5 Tips

執筆者:フォーサイト編集部2025年1月11日
第1次トランプ政権下で陸軍参謀総長と統合参謀本部議長を務めたミリー氏(右)との関係についても、度々確執が報じられた[2019年10月7日、アメリカ・ワシントン](C)AFP=時事

 今週もお疲れ様でした。高官の解任や辞任が続いた1期目のトランプ政権ですが、とりわけ懸念されたのが軍との関係性です。当初は“マイ・ジェネラルズ(私の将軍たち)”と呼ぶ高級将校で政権の要職を固めたものの、ジェームズ・マティス国防長官(元海兵隊大将)も、ハーバート・マクマスター国家安全保障担当大統領補佐官(陸軍中将=当時)も、ジョン・ケリー大統領首席補佐官(元海兵隊大将)も、トランプ氏との対立の後に政権を去りました。米軍制服組トップの統合参謀本部議長だったマーク・ミリー大将(当時)との関係に至っては、トランプ支持派の連邦議会議事堂襲撃を受けて中国側にコンタクトをとったとされることに、トランプ氏は「反逆罪で死刑に値する」と怒りのコメントを発しています。大統領選期間中も米軍の「目覚めた(woke、“意識高い系”と訳す方がふさわしいかもしれません)」将軍たちを追放すると表明しており、第2次政権の政軍関係は重要な焦点でしょう。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。