
開始40分過ぎに非難の応酬は始まった[ホワイトハウスのオーバルオフィスで会談するウクライナのゼレンスキー大統領(左)、トランプ米大統領(中)、バンス米副大統領(右)=2025年2月28日、アメリカ・ワシントン](C)EPA=時事
ドナルド・トランプ米大統領がウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー大統領と激しい口論を繰り広げた2月28日の会談の詳細は、たとえばNHKのこの記事で確認できます。
ウクライナ支援への忌避感が広がる米国内に向けた演出の意図もありえますが、その上でも合理的な説明が難しいのは、トランプ氏がなぜここまでロシアに寄り添う姿勢をとるのかです。第1次トランプ政権で国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めたハーバート・マクマスター氏は、Xへの投稿でウラジーミル・プーチン露大統領を「甘やかしている(coddling)」と述べています。
2016年大統領選にロシアが介入した疑惑のみならず、トランプ氏のロシアとの関係はソ連時代にまで遡れるとの指摘もあります。あるいは、最近よく語られるノーベル平和賞狙いという要素もあるのかもしれません。ただ、トランプ政権の取引主義的な性格は、ディールの成立そのものが目的化する危険を本来的にはらむことが無視できないように思います。
記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。