話し方は努力と戦略で変えられる(写真は本人提供)

――ビジネスパーソンにはスピーチやプレゼンの機会がありますが、人前で話すことを苦手とする人も多い印象があります。どうでしょうか。

 私たちが運営する話し方トレーニングサービス「kaeka」の調査では、8割以上の社会人が自分の話し方に悩みを持っているという結果があります。例えばスピーチやプレゼンの際に、言いたいことが簡潔にまとめられず相手に伝わらなかったり、最善ではない振る舞いをしてしまったりする。実際に話し方で適切な評価を得られず社会人生活を損している方が多くいます。

「話し方の戦略」を習得できれば、自分の能力や考えを相手にしっかりと伝えることができ、周囲から正当に評価され、より優れたビジネスキャリアを送ることができます。そして、この話し方は技術や考え方を勉強すれば、音楽やスポーツと同様に誰でも上達します。

スピーチは一回限りのシビアなコミュニケーション

――千葉さんの著書では、「話し方の戦略」には3つの基本原則があると書かれています。

 はい。1つ目は「話す目的を明確にすること」です。その場面で自分がなぜ話すのかという目的をはっきりさせましょう。意外と見落としやすく、本来話すことは手段であるにもかかわらず、話すこと自体が目的となってしまっているケースがあります。

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