中国大手バイドゥ、動物の鳴き声を翻訳するAI技術で特許をねらう
2025年5月20日

(C)REUTERS/Maxim Shemetov
[北京発/ロイター]ペットが言っていることを理解したい……ペットの飼い主ならば一度はそう思ったことがあるだろう。動物のコミュニケーション内容を理解しようとする研究は、長年にわたりさまざまな研究グループや企業によって行われてきた。近年ではAIを活用したアプローチが注目され、百度の技術も最新例のひとつとなる。
公開された文書によれば、百度のシステムは動物の音声や行動パターン、生理的な信号などのデータを集め、データの処理と統合をしたうえでAIが解析する。その結果、動物の感情の状態を認識し、感情状態に言葉が割り当てられ、人間の言語に翻訳される。
百度は「人間と動物の間で理解が深まり、感情を伴うコミュニケーションが促進される可能性がある。異種間の意思疎通の正確性と効率性を高める」と謳っている。同社の広報担当者は「本技術の特許出願は非常に注目を集めている。(実用化の時期に関しては)現時点ではまだ研究段階だ」と述べた。
百度は、2022年にOpenAIのChatGPTがデビューした後、いち早くAIの研究開発に大量の資金を投下した中国企業のひとつだ。4月には最新のAIモデル「Ernie 4.5 Turbo」を発表し、複数のベンチマークテストで業界最高水準の競合技術と肩を並べる結果となったと主張している。ただし、同社のチャットボット「Ernie」は激しい競争の中、いまひとつの勢いだ。
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