天の川そっくり、古くて巨大な「モンスター銀河」を観測
2025年6月8日

近隣の銀河VV114 をNASAのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した近赤外画像。アルマ望遠鏡とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた棒渦巻構造のモンスター銀河J0107aが写っている。(右)J0107a内の星と分子ガスの分布 (C)NASA, ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), Huang et al/Handout via REUTERS/File Photo
[ワシントン発/ロイター]銀河は「J0107a」と呼ばれるもので、研究では約111億年前の姿が観測された。当時の宇宙は、現在の約5分の1の年齢だった。
研究チームは、チリのアタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(アルマ望遠鏡)とNASA(米航空宇宙局)のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のデータを用いてJ0107a銀河の研究を進めた。分析の結果、J0107aの質量は星やガスを含めて天の川銀河の10倍以上で、星を生み出すスピードは年間約300倍に達していたことが分かった。ただし構造そのものは天の川銀河よりもコンパクトだったという。
研究成果は5月23日に学術誌『ネイチャー』に掲載された。
「この銀河は、現在の銀河と比べて星生成率が高くガスもたっぷりのモンスター銀河だ」と国立天文台の天文学者で論文の筆頭著者である黄爍(ファン・ショウ)氏は述べた。
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