ロス抗議デモはNY、シカゴなどにも拡大 現実味を増す「アメリカは内戦に向かうのか」
2025年6月13日

不満を抱えているのはロサンゼルス住民だけではなく、東海岸の民主党支持地域に広がることも考えられる[ロサンゼルスで破壊された車の上に立って不法移民取り締まりに抗議するデモ参加者](C)AFP=時事
6月6日から始まったロサンゼルス一帯でのICE(アメリカ合衆国移民・関税執行局)に対する抗議行動。一部が暴徒化したことにより連邦政府が州兵2000人を投入、さらにドナルド・トランプ大統領は海兵隊700人を投入、と対立は激化している。10日にはロサンゼルス市のカレン・バス市長が抗議行動の中心であるダウンタウン一帯を中心に夜間外出禁止令を発出した。対象地域にはリトル東京も含まれる。
そもそも今回の抗議行動が起きた原因は、トランプ政権が不法移民の取締強化を命令したことで、各自治体に対し厳しいノルマが課せられていた。ノルマ達成のため、ロサンゼルス地域では大型ホームセンターでの取締りが行われた。ホームセンターの入口付近には常にヒスパニック系を中心とした移民が待機しており、訪れた人に日雇い仕事を持ちかける、というのが常態だった。移民側にすればその日の現金仕事が手に入る、また依頼する側にとっては正規の業者よりも安い労働力が手に入る、という暗黙の了解があった。
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