ラトニック米商務長官と赤沢経財相はツーショット動画で日米の絆と合意の意義を強調した[大統領令と覚書の署名を受けてラトニック氏がXに投稿した動画より]
トランプ政権は上訴、結論は来年6月頃?
「全力疾走、ブレーキなし(All gas, no brakes)」――とは、J・D・バンス副大統領による第2次トランプ政権を表す言葉だ。実際、同政権は国際社会にも大きなインパクトを持つ政策を矢継ぎ早に打ち出してきた。
その格好の例が、関税措置だ。今年2月1日、カナダ・メキシコに対しては不法移民と合成麻薬フェンタニル流入を理由に、また中国に対しても同様にフェンタニル流入を理由に、国際緊急経済権限法(IEEPA)を根拠として関税を課す方針を表明した。4月2日には経済非常事態を宣言。IEEPAに基づくとする、すべての国や地域を対象にした10%の一律関税及び国・地域別の相互関税を発表した。中国以外の各国・地域に対しては4月5日から一律関税のみを発動、中国には4月9日から一律関税+相互関税を発動した。7月31日には相互関税の修正版を発表、関税交渉で合意した国・地域を含め、それぞれに税率を適用、現在に至る。
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