ガザを含む「八つの戦争の解決」でノーベル平和賞に意欲を示したトランプ大統領(右)は、ネタニヤフ首相(左)を「君の勝利のチャンスだ」と説得した[2025年9月29日、アメリカ・ワシントンDC](C)EPA=時事

 ドナルド・トランプ米大統領が9月29日に提案した、20項目の和平計画によって、ついにガザの恒久的停戦が実現する可能性が生まれました。

 10月6日から3日にわたって行われたエジプトのシャルムエルシェイクでの詰めの交渉により、ガザの第一段階の和平計画実施案(注:イスラエルのメディアがスクープした「ガザ戦争の包括的終了」と題された和平計画実施案を参照)が関係当事者によって合意され、9日までにイスラエル政府の閣議は、宗教右派政党の反対にかかわらず、ついにこの和平計画を認めたのです。

 これにより、10月13日までにはイスラエル人の人質全員がハマースによって解放されるとともに、10日中にはガザに展開していたイスラエル軍は合意された地点(イエローライン)にまで撤退することなります。並行して、イスラエルに捕えられていた合計1950人のパレスチナ人囚人も解放される予定です。

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