水のありかを示すラクダ岩絵、アラビア半島で発見
2025年11月2日
ネフド砂漠南端のジェベル・アルナーン地域で見つかった動物の岩絵。緑、黄、白、青の線は砂岩に彫られた箇所を示す[2025年9月30日](C)Guagnin et al., Nature Communications (2025)/Handout via REUTERS
[ロイター]約1万2000年前、アラビア半島の砂漠に暮らしていた狩猟採集民が、砂岩でできた岩や崖に実物大のラクダやその他動物の巨大な岩絵を彫った。岩絵は水の在処を示すと考えられ、古代人が過酷な環境で生き延びるために工夫を凝らした姿が垣間見える。
岩絵群はサウジアラビア北部、ネフド砂漠南端の山岳地帯で発見された。絵は30キロにわたる範囲に点在しており、60面・計130体以上の動物の絵が見つかっている。岩絵は主にラクダのものだが、ヤギの仲間であるアイベックスやガゼル、野生のロバ、そして現代のウシの祖先である野生動物の絵も見つかった。ラクダの岩絵の一部は、高さ2メートル、幅2.6メートルにも及ぶ。
ネフド砂漠南端のジェベル・ミスマ地域で見つかった実物大のラクダの絵。約1万2000年前に砂岩に彫られた[2025年9月30日](C)Sahout Rock Art and Archaeology Project/Handout via REUTERS
多くの岩絵は地面近くの岩に彫られていたが、高さ39メートルの崖面に彫られたものもある。その一面には19頭のラクダと3頭のロバが描かれていた。
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