支持率は高いレベルを保っている[インドネシア中央銀行の年次総会に到着したプラボウォ大統領(中央)=2025年11月28日、インドネシア・ジャカルタ](C)AFP=時事

 

評価の難しいプラボウォ政権の1年目

 「1年目のプラボウォ政権に成績をつけるとしたら何点ですか?」。インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領が就任から1年を迎える2025年10月20日を前に、筆者がしばしば受けた質問である。筆者はこの質問を受ける度に、いつも答えに窮していた。

 この1年間のプラボウォ政権に対して評価を下すのは非常に難しい。政局はおおむね安定している。2024年の大統領選で公約として掲げた政策も進められている。経済も、2025年第1四半期にはGDP(国内総生産)成長率が4.87%と減速傾向が強まったかに見えたが、第2四半期は5.12%、第3四半期は5.04%となんとか持ち直している。政府は、経済刺激策を2月、5月、9月と発表し、目標の年5%成長を達成しようと必死である。プラボウォ大統領は多方面で積極的な外交を展開し、国際社会におけるインドネシアの存在感を高めている。

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