「中国軍レーダー照射」緊急公表で不安な小泉防衛相の「勇み足」
2025年12月17日
小泉防衛大臣は7日の「未明の会見」に続き、同日に行われた日豪防衛相会談後の記者会見でも中国軍のレーダー照射問題に触れた[2025年12月7日、東京・防衛省](C)EPA=時事
「引き金を引けば、ミサイルが飛んでくる状況」
それは日曜の未明という異例の緊急会見だった。
小泉「今回のレーダー照射は航空機の安全な飛行に必要な範囲を超える危険な行為。このような事案が発生したことは極めて遺憾であり、中国側には強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れました」(12月7日・防衛省)
午前2時過ぎ、小泉進次郎防衛大臣は、中国軍機が航空自衛隊のF15戦闘機に対して2回にわたってレーダー照射を行ったことを明らかにして中国軍の対応を非難した。この2回のレーダー照射のうち2度目は6日の午後18時37分ごろから19時8分ごろまでおよそ30分にわたって断続的に行われた。
レーダー照射には対象物との距離を測るため広範囲の角度でレーダーを照射する「探索」とミサイルなどを発射のため焦点を絞る「火器管制」の2種類があるが、防衛省関係者は、特に中国軍が行った2回目の30分にわたる断続的な照射は「もう引き金を引けば、ミサイルが飛んでくる状況」として、中国側が意図的にF15に照準を定め威嚇したものと指摘している。
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