オバマ米大統領が、ケニアから来た黒人留学生の父親と白人の母親の混血であることは広く知られている。一方で、純粋に黒人奴隷の子孫といわれたミシェル・オバマ大統領夫人も、四代前の祖先に白人の血が混じっていることが、このほど家系譜の研究者によって明らかにされた。 米紙によると、ミシェルさんの母方の曾祖父の祖母メルビニアさんは、サウスカロライナ州の農園で働く奴隷の子供だった。一八五〇年に奴隷主のパトソン氏は生前、遺産分けのつもりでわずか六歳のメルビニアさんをジョージア州に住む娘夫妻に贈った。メルビニアさんはこのヒルズ氏夫妻の家にいた十五歳頃、妊娠して「混血(ムラート)」の男の子を産んだと記録されている。この子がミシェルさんの母方曾祖父の父親トルフェス氏だ。 トルフェス氏の実の父親について記載はないが、恐らく奴隷主のヒルズ氏か、ヒルズ家に出入りしていた白人の可能性が強いと研究者は推測している。 メルビニアさんは一八七〇年までに四人の子供を産み、そのうち三人は「混血」だったと記録に残されている。トルフェス氏自身は、母親の奴隷時代の友人の娘を妻に迎え、アラバマ州のバーミンガムに移って大工の仕事をしていたようだ。一九五〇年に九十一歳で死亡しているが、同氏の生前を知る人は「トルフェス氏は一見したところ、白人と見間違えるほど色が浅かった」と話している。

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