北朝鮮が、衛星情報を判読するソフトウェアとノウハウを既に習得した模様。韓国の情報機関によると、北朝鮮は衛星判読に必要な各種情報を、昨年初めにロシアとフランスから収集後、国内でプログラムを開発し、いつでも実用化できる段階に入ったという。

 衛星判読技術とは、衛星から受けた音声や映像の信号を農作物管理、地質調査、地下資源や水産資源開発のため、立体的な情報に変える高度な情報分析プログラムである。昨年十月、金日成総合大学の地理情報研究所で、衛星写真を利用する地理情報プログラム「三千里」を開発したという発表もあった。

 韓国情報機関関係者は「衛星判読プログラムはインターネットから簡単に入手できる。重要なのは質で、北朝鮮の技術はまだ初歩的な段階にある」と分析。しかし「低い水準の技術でも、軍事目的では恐ろしい威力を発揮する」と警告する。

 北朝鮮が九八年に発射したテポドン1号は、現在、地球の軌道を回っている。しかし資料収集用の実験衛星であるため、軍事的な情報を取るのは難しいといわれる。北朝鮮が開発した衛星判読プログラムは次のテポドン発射への布石とみられる。

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