北朝鮮による大陸間弾道ミサイル(ICBM)開発が進行しつつあるとの見方が強まっている。米共和党系のシンクタンク、モントレー研究所は、インターネットを通じて「北朝鮮は十年以内に射程一万から一万二千キロのICBMを開発可能」との報告書を公表した。また、米中央情報局の最高幹部は米政府内部の委員会の席上、「北朝鮮は、米国全土を攻撃できるICBMシステムをすでに構築している」と証言した。

 一方、ロシア科学アカデミー会員で、対北朝鮮親善団体の副委員長も務めるウラジーミル・トルスチコフ氏は最近の論文の中で「北朝鮮には、米国全土と全世界の主要地点を攻撃できるICBM保有能力がある」と指摘している。

 こうした中で、日本の軍事関係筋は「エジプト、シリア、リビアとの技術協力で、北朝鮮のミサイル技術は飛躍的に進んでいる」と解説。北朝鮮によるICBM保有の可能性を示唆した。その上で同筋は「ICBMを実戦配備すれば米国の朝鮮半島戦略も変更を余儀なくされる。米国本土が射程に入る前に、米国が先制攻撃する可能性も懸念され、日本を含むアジア情勢は一気に不安定になる恐れがある」と指摘している。

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