北朝鮮が咸鏡北道の舞水端にあるミサイル発射基地付近で、新たに地下施設を建設しているらしいことが分かった。米国の偵察衛星が察知したという。

 建設が始まったのは、北朝鮮が米朝協議でミサイルの試射停止を約束した昨年九月以降で、米国の衛星に発見されないよう地下でミサイル開発を行なうのが目的とみられる。北朝鮮には地下施設が三千以上あり、建設は彼らの得意とするところだ。

 米当局者によれば、北朝鮮が昨年末から今年にかけて、弾道ミサイルのエンジン燃焼実験を行ったことも米国の偵察衛星で確認された。エンジン・テストは米朝合意には抵触しないが、北朝鮮がミサイル試射凍結合意後も、弾道ミサイル開発を継続していることを示している。

 同当局者は「ミサイル開発では試射が最も重要であり、燃焼実験は重要ではない」としながら、不快感を隠さない。新たな地下施設で開発されるのが大陸間弾道ミサイル(ICBM)となるテポドン3号ではないかと、米国は神経をとがらせている。幻のミサイル、テポドン3号は米本土全域を射程に収め、「五年以内の完成」(ホラム米国務省顧問)が予想されている。

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