サウジアラビア出身の富豪で、反米テロの黒幕とされるオサマ・ビン・ラディンが、また暗躍を開始したようだ。

 ラディンを巡っては、一時、病死説や暗殺説が飛び交ったが、アフガニスタンの消息筋によれば、同氏は今春、潜伏先の同国内の山岳地帯で重い腎臓病を患い、一時は生死の境をさまよったが、奇跡的に回復したという。

 その後、中東経由でアルバニアに入り、数百人から成る新たな武装ゲリラグループを編成した。そこから彼らをユーゴスラビア・コソボ自治州に送り込み、同地にテロの拠点を築いた模様だ。この組織には、昨年解散したKLA(コソボ解放軍)の元メンバーも多数加わっているという。

 また、複数の欧州の治安当局筋が最近、マニラから得た情報によれば、フィリピン南部のホロ島で外国人親光客を人質にとっているイスラム武装勢力「アブ・サヤフ」に対し、ラディンが密使を通じ書簡を届け、資金・武器の援助を申し出たという。ラディンは「必要とあれば、自分自身がフィリピンに潜入し、テロ活動を指導しても良い」と伝えたとも言われる。

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