米陸軍とイスラエルが共同開発した新兵器「戦術高エネルギー・レーザー」が極東の軍事バランスに大きな影響を与えることになりそうだ。

 この新兵器は、強力なレーザー光線を使ってロケット砲弾などを迎撃するもので、このほど多連装カチューシャ・ロケット砲の砲弾迎撃実験に成功した。軍事筋によると、新兵器は地上配備型。レーザー兵器が飛来するロケット砲弾を迎撃したのは初めてで、近く、イスラエルに実戦配備される予定という。

 もともとは、レバノン南部の過激組織ヒズボラが撃ち込むカチューシャ・ロケット砲弾に対する防衛兵器として開発された。しかし、近距離からのロケット砲弾迎撃の最新鋭兵器であることから、北朝鮮の脅威にさらされている在韓米軍への実戦配備も極秘に進められているという。

 一方、在韓米軍は最近、核攻撃可能な戦闘爆撃機を配備したばかりだが、これに対し朝鮮労働党機関誌は「厳重視せざるをえない軍事的な動き」との論評を載せるなどして反発を強めている。在韓米軍のこうした動きに対しては、中国政府も警戒感を強めており、最新鋭レーザー兵器の実戦配備が実現すれば、米中間の緊張はさらに高まりそうだ。

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