かつての竹下派七奉行の一人、渡部恒三衆院副議長が吼えている。 衆院の正副議長人事で、民主党が副議長に石井一副代表を推したのに対し、野中広務自民党幹事長が「渡部氏の続投を最初に言い出したのは民主党」と暴露して続投が決まった経緯から、民主党の水島広子議員の代表質問について「鳩山由紀夫代表の質問は新聞の切り抜き。自分の考えをはっきり言う水島さんのような人が出てくれば民主党も天下を取れる」と鳩山氏をひとくさし。 自民党では、森喜朗首相を「八方美人で首相になった人。早稲田の雄弁会のときからそうだった」とばっさり。亀井静香政調会長については「元警察という立場上、縄をかけられないようにどうすればいいかちゃんと分かっている」、加藤紘一元幹事長についても「森の次は自分と思っているが、年末までに引き摺り下ろしても参院選で負けるので、その後狙いだ。姑息だね」と言いたい放題。野中幹事長に至っては「副議長人事の裏を暴露したが、本当は渡部に辞退させたかった」と怨みものぞかせる。 また、渡部氏は今後の政局の見通しでも「民主、自由、社民三党の選挙協力は難しい。森政権打倒のチャンスだが、今年は政界再編の動きはない」と断言する。自民党は末期症状だが、民主党は若手ばかりで政権を取りに行くにも、国民から信任を得られないとみているわけだ。一方、かつての盟友である小沢一郎自由党党首についても「保守党に一銭もやらず、四十人分の政党助成金をCMにつぎ込んで六百万票を獲得した。参院選でも小沢党として臨む。野党共闘は無理」と嘆いている。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。