昨年末、ロシアの最新鋭装備搭載の「ソブレメンヌイ級」駆逐艦一隻が中国に引き渡され、各国の軍事関係者の注目を集めたが、さらにもう一隻が遅くとも十一月までに引き渡されることが分かり、米国など関係各国が神経を尖らせている。 ソブレメンヌイ級駆逐艦は、西側諸国が「ロシアの最も危険なミサイル」と恐れている最新鋭超音速対艦ミサイル「サンバーン」を搭載、米国の最新鋭イージス艦をも撃沈する能力があるといわれている。 さらに軍事筋によると、中国はロシアの最新鋭戦闘機「スホーイ32」を購入、年内にも約十機が配備される予定になっているという。このほか、ロシアから「キーロフ級原子力巡洋艦」を入手済みという情報もあり、中ロの軍事的な蜜月状態はこれまでになく緊密さを増している。 軍事筋は「北朝鮮も加えた中朝ロの対米包囲網が急速に狭まってきている兆候ともとれる」と分析する。 中台関係も水面下では緊張状態が続いている。さらに、朝鮮半島情勢も依然として不透明な状況にあり、そんな中で中国海軍が外洋・攻撃型に変容し始めていることは、「日本にとっても座視できない問題だ」と軍事筋は指摘している。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。