クリントン米前大統領のアジア招聘作戦が進行している。民間人となったクリントン氏の招聘に最も力を傾けているのは日本。主に宗教団体、新聞社、放送局、政治家による招聘チームが、あらゆるコネクションを使ってニューヨークのクリントン事務所に接近を図っている。その謝礼は最低で二十万ドル、最高は五十万ドルとされる。 一方、韓国もクリントン招聘に血眼になっている。韓国のクリントン招請計画の陰の主役は金大中政権で、ある関係者によれば「クリントン氏の訪韓は休戦ラインを越えて平壌まで行くことを意味する」と話す。大統領在任中に果たせなかった北朝鮮訪問が実現すれば、クリントン氏は九四年に訪朝したカーター元大統領とならぶ朝鮮半島和平の立役者となるだろう。また、韓国紙のあるワシントン特派員は、「訪韓は、クリントン氏本人よりヒラリー上院議員のイメージを高めることができるという点で、夫人がより積極的な反応を見せるはずだ」とみる。 ニューヨークに居住するクリントン氏に近いある人物は、「クリントン前大統領のスケジュールは五月末まで一杯で、アジアに行くのは六月以後に可能になる」と話す。

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