先の衆院選で、自公保選挙協力の公認候補を破り当選した保守系無所属議員から成る院内会派「21世紀クラブ」は、もともと加藤派・山崎派と近い議員が多く、「加藤政局」の際は両勢力と同調する予定だった。しかし、加藤氏の「腰砕け」により、大半が森内閣不信任案に反対票を投じた。「21世紀クラブ」のメンバーで、無所属ながら宏池会所属だったものの、最終的に反対に回った上川陽子議員はこう振り返る。「加藤会長と共に行動しようと思っていただけに非常に残念です。物を動かすには時の運や人の和など総合的な力が必要ですが、途中で、これでは勝てないと思いました。問題提起自体には国民の関心もあったし、違うタイミングならば事態は動いたと思います」 この時、加藤氏についていこうとした議員に対し、自民党中枢から地元の有力者に圧力をかけたり、ポストで揺さぶるなどの動きもあり、「『永田町の論理』を見せつけられた」という。上川氏自身、先の衆院選で、公明党の現職と自民党公認候補がいた静岡一区から出馬して自民党から除名されており、復党を求めていた最中だった。昨年末に復党したが、森首相に対しては依然、「総裁選で選ばれていない人だし、やっぱり代わってほしい」と手厳しい。

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