「ポスト・フジモリ」を決めるペルーの大統領選挙で、同国史上初の女性候補が当選する公算が大きくなってきた。 四月八日実施予定の大統領選は、フジモリ前大統領の政敵だった「ペルー・ポシブレ」のアレハンドロ・トレド候補と、キリスト教人民党を有力支持母体とする弁護士出身の女性ルルデス・フロレス候補による決選投票に進む見通しだが、米国はこのほどフロレス候補支持に踏み切り全面支援を密かに約束した模様だ。 リマの政界筋によれば、ペルー駐在のハミルトン米国大使が二月初め、リマ郊外の某所でフロレス候補と秘密会合を持ち、「あらゆる支援を惜しまない」との米政府の意向を伝えたという。米国はフロレス氏を支持するキリスト教人民党が伝統的に親米政党であるうえ、同候補の経済自由化政策を高く評価、女性大統領という清新なイメージも、「フジモリ後」のペルーにはトレド氏よりもふさわしいと判断したといわれる。 同筋は「二月中旬以降、フロレス候補の支持率が急上昇、トレド候補を上回るケースが見られるのも、米国の支援を得たためで、決選投票で勝利するのはまず間違いない」と予想している。

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