田中眞紀子を見るアメリカの「本音」

執筆者:ブルース・ストークス2001年6月号

ブッシュ政権の政策に批判的な発言を繰り返す田中外相は、今や米日関係最大の「Xファクター」。しかし、アメリカは戸惑いつつも、さして問題視はしていない。意外なほどクールな反応の裏にどんな本音があるのか。[ワシントン発]田中眞紀子外務大臣が、米日関係の「Xファクター」となっている。小泉首相の訪米が六月末に予定され米日両国が首脳会談の準備を進めるなか、外務省と戦争状態にある無派閥の外相である田中眞紀子氏の存在が、最大の「不確定要素=Xファクター」として浮上してきたのだ。 ブッシュ政権の高官たちの間では、田中外相の矛盾に満ちた言動や政治的スタンスをどう解釈すべきか、意見が割れている。外相は四月の就任以来、リチャード・アーミテージ国務副長官との会談を拒否したり、米本土ミサイル防衛(NMD)構想をはじめとするブッシュ政権の政策に批判的なコメントをするなど、通常であれば言語道断と非難されかねない行動を繰り返している。にもかかわらず、多くの米高官は、これをさして問題視していない。なぜなのか?「彼女は国際派ではないことを当初から自認していたけれど、それでさえ今となっては控えめな言い方だった」と呆れるのは、国務省で日本を担当していた元高官だ。「しかしながら、彼女がこれまで何を言おうと、現実に日本の外交政策は何ら変更されていないでしょう」。

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