九月三十日、タリバン幹部が英紙に「ソ連崩壊の際に多量の核兵器を持ち出した。米英が核兵器で攻撃してきたら、我々も核兵器による反撃に出るだろう」と語ったことから、米情報機関は報復攻撃に対してタリバンが核兵器などの大量殺戮兵器で応戦する可能性に神経を尖らせている。 ロシア当局はタリバンの発言を受け、「現実離れしている。タリバンの主張は米ロ間の協力関係を一層強化させることになるだけ」と緊急の声明を発表、タリバンの核兵器保有説を否定した。米上院情報特別委員会のリチャード・シェルビー副委員長も、かつて「中央情報局(CIA)からの報告によればタリバンは核兵器を持っていない」と語っている。 だが、ワシントンのシンクタンク関係者は、「CIA、国防情報局(DIA)などは、タリバンが核兵器を保有しているという前提のもとに動いている。米国がタリバン政権を消滅させようとしている最大の理由は、将来にわたって核の脅威から逃れるためだ。核の脅威はタリバンだけではなく、オサマ・ビン・ラディンにも関係する。それぞれが核兵器を持つ可能性についても米ロの政府関係者が情報交換している」と話す。 ビン・ラディンが、ロシア・チェチェン共和国のマフィアと連携し、ロシア軍の大量破壊兵器を既に保有しているとの情報もある。

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