米国のファーストレディー、ローラ・ブッシュ大統領夫人の発言力がとみに増してきた。ローラ夫人はもともと教師だっただけに教育問題には強い関心があり、公の場でしばしば発言を行なってきたが、最近では連邦政府の教育行政や予算面でも自分の意見を大統領に進言、政策に反映させるケースが出ている。 ホワイトハウス筋によると、昨年、世界の教育環境改善のための予算増額問題でもめた際、ローラ夫人の“鶴の一声”で増額が決まって以来、夫人の発言が一気に重みを増すようになった。今年三月にニューヨークの国連本部で開かれたアフガニスタンの女性問題に関する会合でアフガンへの人道的支援の継続を約束、五月にパリで開催されたOECD(経済協力開発機構)主催のフォーラムでは「テロに対する永続的勝利は教育次第」と熱弁を振るうなど、「教育分野だけでなく、政治面でも積極的に発言するようになっている」(ワシントンの消息筋)。 ブッシュ大統領もローラ夫人の活動に反対せず、むしろ、夫人の意見にはよく耳を傾けるという。その影響力は今後増すことはあっても低下することはなさそうだ。

記事全文を印刷するには、会員登録が必要になります。