サッカーワールドカップの成功を追い風に、韓国サッカー協会会長で国会議員の鄭夢準氏が、北朝鮮の金正日総書記のソウル訪問を実現させるため、裏工作を開始したとの情報がある。 ソウルの消息筋によると、鄭氏の戦略は、金総書記のソウル招聘を実現させることで、二年前に北朝鮮を訪問した金大中大統領に続く「南北関係の歴史的進展の立役者」になり、大統領当選を狙うというもの。金総書記のソウル入りは必要不可欠な条件で、そのため鄭氏は、ソウルでの韓国対北朝鮮のサッカー親善試合の九月開催を計画。そこに金総書記を招待したいと、北朝鮮の朝鮮サッカー協会に打診しているという。 韓国大手財閥「現代」グループの創業者、故・鄭周永氏の六男である鄭氏は、北朝鮮とのビジネスに積極的だった父親の築いた強力な対北コネクションを引き継いでいる。これを利用し、自ら平壌に出向いての根回しさえ画策していると言われる。 サッカー南北親善試合のほかにも「いくつかの方法」(同消息筋)が準備されているとの説さえあるが、どれも北への援助がセットになる可能性が高い。

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