米ブッシュ政権がイラク攻撃計画やイランの大量破壊兵器開発、国際テロに気をとられている隙に、エジプトが密かに核開発に乗り出したとの情報がある。 地域大国のエジプトは、既に核を保有しているイスラエルに対抗するため、ウランの採掘で中国の協力を求める一方、ミサイルは北朝鮮のノドンの購入を検討する方針を決定した。 ムバラク大統領が、今年一月に中国を訪問した際に締結した原子力平和利用の分野における協力協定を隠れ蓑に利用して、シナイ半島でのウラン採掘と濃縮技術の獲得を進めているという。また、ノドンの運搬に使う特殊な車両を購入したとも言われ、本当だとすれば、パレスチナ問題が泥沼化する中東情勢に新たな緊張をもたらす可能性が高い。 エジプトの核開発を“助長”しているのが、イスラエルの核戦力の強化だ。同国は最近、ドイツから購入した潜水艦三隻に核弾頭搭載が可能な巡航ミサイルを配備し、事前に攻撃情報の察知が困難な核の海洋配備に成功したとの情報が流れている。「後見役」の米国もイスラエルの動きを抑制できないのが実情だ。

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