リビアの最高指導者カダフィ大佐が米中央情報局(CIA)の“報復”に怯えているという。 パリの治安筋およびワシントンの情報筋によると、同大佐が数年前、サウジアラビア滞在中のオサマ・ビン・ラディンと接触、対米テロ作戦を共同で計画していた可能性が濃厚であることが、先ごろ米当局に捕らえられたビン・ラディンの護衛の自白から明らかになったとされる。カダフィ大佐は昨年の同時テロ事件を非難するなどして米国から一定の評価を受けていたが、この報告を受けたブッシュ米大統領は激怒、「何らかの報復」を指示したという。 この情報はリビアにも伝わっているようで、大佐は、CIAが自分の命を狙って奇襲をかけるのではと神経をとがらせている。七月に南アフリカ共和国で開かれたアフリカ統一機構(OAU)首脳会議出席の際には警護要員に七十丁を超える銃を携行させたほどだ。 また、先に米CNNテレビのインタビューに積極的に応じ、「アル・カエダはテロリストであり、リビア国内でメンバーを見つけたら、裁判にかける」と語ったのも、米国に「恭順の意」を示すためとの見方もある。

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