米国のイラク攻撃が現実のものとなった場合に懸念されるのが、イージス艦を派遣するなど米国への支援を強めている日本への報復テロ。警察庁では昨年にインドネシアで発生したテロで日系施設も爆破されたことを重視して、「イスラム・テロの対日計画警戒特別チーム」を極秘に発足させる方針だという。 警察庁の警備担当が恐れるシナリオは、テロが日本に波及する事態だ。とりわけ衝撃的だったのが、昨年末、インドネシアのスラウェシ島で起きた連続爆破テロで、マクドナルド・ハンバーガーの店舗とともにトヨタ系自動車ディーラーのショールームという日系の施設が狙われたこと。そこで、中東専門家らからイスラム教徒の思考形態やイスラム過激派のテロの手口の特徴についてアドバイスを受けるなど、対策に乗り出している。 また、イラクのラマダン副大統領が、バグダッドで会談した日本の代議士に対し「米国を支援する日本は三番目の敵」と発言していることもあり、成田空港での出入国者のチェックをはじめ、在京のイラク大使館やイスラエル大使館に出入りする人物のチェックも徹底するよう、警視庁や各県警などに指示しているという。

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