テロ組織、アル・カエダが次の攻撃の目標を米国から英国に移そうとしている兆候がある。 英消息筋がロンドン警視庁(スコットランドヤード)に入った情報として明らかにしたところによると、一月に英国内で摘発されたイスラム過激派の取り調べの結果、アル・カエダがエリザベス女王はじめ英王室メンバーやブレア首相の暗殺を狙って策動していることが判明。暗殺計画の中には英女王に対する自爆テロも含まれているという。スコットランドヤード筋は「アル・カエダが当面のテロ目標を英国に絞ろうとしているようだ」と語る。 また、アフガニスタンにあるアル・カエダの訓練キャンプに潜入した英情報機関要員が入手した情報によれば、英女王らを標的とすべしとの命令はオサマ・ビン・ラディンの右腕といわれるイスラム過激派組織ジハード団の実質的指導者、アイマン・ザワヒリから出された可能性が強いとされる。 こうした事情から、バッキンガム宮殿内に爆弾や化学兵器攻撃に備えた「テロ・シェルター」がつくられたほか、女王や首相の移動の際、襲撃に備えて周囲を狙撃のプロで固めるなどの措置がとられるようになっている。

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