国と国の外交関係とは別に、いま異なる国の地方同士が中央政府を介さずに直接関係を結ぶケースが増えている。地方の発言力の増大と、地方同士の連携は、中央政府を足元から揺さぶり、長期的にその統治基盤を掘り崩している。 スペイン・カタルーニャ自治州政府のアルトゥール・マス首相ら州政府代表団が二月中旬、カナダのケベック州を公式訪問した。両州は一九九六年に協力協定に調印して以来、経済、文化、社会の各分野で交流を深めてきた。二月十七日夜、ケベック州政府のベルナール・ランドリー首相主催の歓迎晩餐会がケベック市の州議会内で、その名も「議会議員」というレストランで開かれた。《料理》 二枚貝と海老のタルタル料理、エストラゴン風味のお酢で 牛のコンソメスープ 牛のフィレと胸腺肉、フォアグラ・ソースで 地元のチーズ三種とサラダ 胡桃のチョコレート・ケーキ《ワイン》 シャブリ ラロッシュ99年 シャトー・トレタン99年 カナダで唯一のフランス語圏のケベック州はフランスとの精神的つながりが強い。カナダ産、米国産、チリ産などあまたワインはあるが、正餐となるとやはりフランスワインである。魚介類に合わせたシャブリのラロッシュは最高級格付け。肉に合わせたシャトー・トレタンはボルドー地方ラランド・ド・ポムロール地区の赤で、濃厚でタンニンに富む(ここのワインは格付けがない)。

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