対イラク武力行使に反対したフランスやドイツが裏でフセイン政権と通じているのではないかと噂されていたが、これを裏付ける文書がこのほどバグダッドで発見されたという未確認情報がある。 イラクに駐留する米軍筋が明らかにしたもので、それによると、四月末、イラク外務省の秘密保管場所で焼却寸前だったとみられる多数の文書が発見された。その中にフランス政府が米国との外交折衝や協議の中身を頻繁にフセイン政権に伝えていたことを物語る極秘電報のコピーがあった。 しかも、「イラクの友人」と称する「フランス政府の極めて高い地位にいるとみられる人物」(米軍筋)から定期的に、ホワイトハウスや米国務省、国防総省の方針や考えがイラクのサブリ外相やアジズ副首相に報告されていたことも判明したという。 一方、イラク情報省内では、ドイツ政府がイラク攻撃反対を表明する見返りに自国企業への各種事業受注の約束を取り付けたとみられる機密文書も見つかった、と米軍筋は語っている。 ただし、ロシアとフセイン政権のつながりを明示するような文書は、まだ発見されていないという。

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