バグダッドの消息筋が明らかにしたところによると、米中央情報局(CIA)や国防総省の情報部員が最近、相次いでイラク入りし、イラクのフセイン政権時代の情報機関、ムハバラートの旧幹部らと秘密裏に接触を図っている。旧幹部らは多額の金を提示され、再建されるムハバラートの要員になるよう勧誘されているという。 同消息筋は「米国は新たにイランで諜報活動を行なうため、イランに対するスパイ活動に長けていた旧イラク情報機関を再建しようとしている」と指摘する。 国防総省は、イラク戦争以前から密接なつながりのある「イラク国民会議」に対して協力を求めており、ムハバラート旧要員との接触も同会議のメンバーがしばしば根回しするといわれる。イラク国民会議の指導者の多くがかつてイランに亡命し、同国の事情に詳しいことから、国防総省が頻繁に連絡を取っているとの見方もある。

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