GEエジソン生命保険を米AIGに売却したゼネラル・エレクトリック(GE)は、保険業務に代わって新たに水処理事業に意欲を見せ、日本企業の買収作業を急いでいる。 保険事業は今年、イラク戦争や新型肺炎SARSの影響で世界的に縮小、「保険ビジネスはジャック・ウェルチ前会長の時代でおしまい。ジェフリー・イメルト現会長兼CEO(最高経営責任者)は『水処理で利益を出せ』と世界のGEグループにハッパをかけている」(GEジャパン関係者)。 GEは昨年、米ハーキュリーズ社から水処理薬品のベッツディアボーン部門を十八億ドルで買収、世界二位の水処理薬品メーカーになっている。日本でもベッツ部門を立ち上げ、「すでに水面下で買収先を物色している。商談がまとまれば、世界の水処理プラントに進出する」(別の関係者)との戦略を進めている。 日本の水処理会社に目をつけたのは「中小企業レベルでも、米企業よりも高い技術をもっている」(同)ためだという。買収が現実のものになれば、中東などで海水淡水化事業を手がける日本の大手プラントメーカーを脅かすことになりそうだ。

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