東京で事実上の亡命生活を送っているペルーのフジモリ前大統領の身柄引き渡しを実現させるため、同国の極右勢力が日本の公館占拠など過激な行動を計画しているのではないかとの情報が流れている。 ペルーの治安情勢に詳しいリマの消息筋が明らかにしたところによると、この極右勢力は最近、フジモリ政権時代にビジネス上の特権を奪われた一部保守派の代表らと秘密会合を持ち、フジモリ前大統領の身柄引き渡しを求めるペルー政府の要請を日本側が正式に拒否した場合、「非常手段」に訴えることを申し合わせたという。 この「非常手段」の中には、中南米地域の日本大使館や領事館を占拠、館員らを人質にとって、彼らの身の安全と引き換えに「フジモリ本国送還」を日本政府に要求することも含まれているようだ、と同消息筋は語っている。 また、一九九六年暮れに在ペルー日本大使公邸占拠事件を起こした極左勢力「トゥパク・アマル革命運動」(MRTA)もしくは最近息を吹き返しつつある極左ゲリラ「センデロ・ルミノソ」がフジモリ氏への復讐を計画しているとのうわさも聞かれるという。

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