ロシアの航空機メーカー、スホイ社が二〇一〇年の実戦配備を目標に、「第五世代」の最新鋭機開発に着手した。米国のロッキード・マーチンも次世代戦闘機として、二〇〇八年の配備をめどに次期共用型攻撃戦闘機(JSF)の開発・製造を進めており、米露の開発競争が激化しそうだ。 ロシアの航空産業はソ連崩壊で大打撃を受けたものの、ミグ社に代わって主要メーカーとなったスホイ社は“名機”スホイ27を製造、米軍のF16やF18の性能を凌駕した。改良型のスホイ30や35は、中国、インド、マレーシア、インドネシアなどアジア武器市場で飛ぶように売れている。 価格が米国製の六〇%程度であるだけでなく、米国のように細かい使用条件を付けないことが“好感”されているからだ。「スホイの技術水準はあなどれない。次世代戦闘機もJSFに対抗できる高性能が予想される」とモスクワの西側筋は指摘する。 次世代戦闘機は高度の機動性やステルス性、超高速での巡航能力が要求される。スホイの試作機はベールに包まれているが、開発経費の縮小で技術革新ができるか疑問視する声もある。

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