次期衆院選が自民、民主両党の事実上の一騎打ちとなる様相が強まるなか、公明党が「政権交代の可能性も皆無でない」(幹部)と読み、水面下で民主党との連携を模索し始めた。 複数の永田町関係者によると、創価学会と民主党の双方の幹部が衆院解散前から極秘で接触を重ねており、政権の座にとどまることを至上命題とする公明党が、手のひらを返すように民主党側につく可能性もあるようだ。 自民党の安倍晋三幹事長が公明党と距離を置く姿勢をちらつかせているうえ、小泉政権が憲法改正や教育基本法改正、イラクへの自衛隊派遣などで保守色を強めつつあり、創価学会婦人部などの圧力でこれを受け入れられない公明党が、自民党との協力関係に見切りをつけてもおかしくないという見方が出ている。 民主党との接触で公明党は、創価学会に対する民主党の「忠誠」を瀬踏みしている。「創価学会は今後の情勢次第では票の一部をこっそり民主党側に回す」(永田町関係者)という情報もあり、衆院選での自民、民主両党の獲得議席が拮抗することになれば、公明党が再び「転ぶ」シナリオも現実味を帯びてくる。

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